断章:写真における理論的視座ーモホリ=ナジの『絵画・写真・映画』を踏み台に

モホリ=ナジは『絵画・写真・映画』で写真を例示しながら具体的に彼の写真理論を述べている。 簡潔にまとめる。 カメラ=光学的装置としての光学的側面、換言すると機械技術的側面が前景化した写真を肯定的に捉えている。 重要なのは、写真を「光学的に把握…

ヨーロッパ紀行Ⅲ(Everything is Oooo)

空港は、灰色でつるつるして冷たい感じだ。 来たことは、あまりない。 二月の、昼間の平日だからなのか分からないが、人は多くはなかった。 オンラインチェックインが出来ない旨のメールが来ていたので、空港でチェックインした。 アラブ首長国連邦の航空会…

ヨーロッパ紀行Ⅱ(亡霊とともに…)

ある橋 カレンダーを確認する。 自分は二月一日に、成田空港に向かった。 今は名古屋市に住んでいるため、新幹線で東京に向かった。 久しぶりに、新幹線に乗った。 窓から見える風景が通過する。 ちらちらと見るばかりで、 自分は久しぶりの新幹線の空間がぎ…

雑感

Xを見ていると、吐き気がする。 ものすごく、多くの人間が、極めてどうでも良いことを、 わざわざ文字にして、発言している。 これは、端的に言って、退廃なのではないか。 どうして、わざわざ言葉にする必要があるのか。 それを文字化して、発信(つぶやき…

自転車(A bike)

近所のガキに自転車を盗まれたその時、自分もガキだった父は、どこかの外国に母は、どこかの病院に妹は、行方知れずで その時、自分は、近所のガキに自転車を盗まれたピカピカの、真新しい、補助輪のついた自転車腕力だけが誇りの、小さなガキによって自分か…

ヨーロッパ紀行Ⅰ(はじめに)

二月の初めから、約二週間、ロンドン、パリ、ベルリンの三都市に滞在していた。 題に「紀行」とあるが、ただの平凡な旅行である。 ところで、「紀行」とは一体何なのだろうか。 「紀行」を書く欲望(あるとしたら)とは一体何なのだろうか。 とりあえず、ざ…

別の夢を見ること

夢から覚めて呆然とする。 どうして、夢は覚めなければならないのか。 どうして、夢を見続けてはならないのだろうか。 社会的理性的倫理的な何か(虚妄に過ぎない)が、命令する。 それは、凡庸な内容ばかりだ。 ただ、我々の現在性に追従する… 別の世界、別…

はじめに(誰かの触発によって…)

先月だが、約二週間、ヨーロッパに旅行に行ってきた。 ヨーロッパといっても、ロンドン、パリ、ベルリンの主要都市であるが。 元々、旅行というものは、あまり好きではない。 というのも、いつも以上の体力が必要だし、時差などで生活のリズムも大きく変化し…

その人の面影

その人の顔をじっと眺める。 言葉なんて、何一つ必要ないと思う。 時々、「破顔」という言葉がとても似合う、顔をくしゃっとして、笑う。 もう、それで良いと思う。 あなたの人生の端緒が、あなたの一挙一動から、推量される。 グラスを口につけたり、タバコ…

人はどうして…

人はどうして文章を書くのだろうか。 これまで、幾世紀の学者、作家、偉人が書いたものに飽き足らずに書くのだろうか。 思想、感情、行動にはパターンがある。 すでに、書かれたことを、改めて書くのには何の意味があるのだろうか。 自分の考え、感情、行動…

時は過ぎ…2024

ブログをやろうと、はてなブログに登録してみたら、 以前の自分が、どうやら登録して複数、雑文を書いていたようだ。 あえて、消しはしない。(結局、消した) 言葉を書き連ねることに、そこまで意味がないと感じる。 自分の言葉の威力は、あまりにも乏しす…